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私の岩国

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年10月13日更新

【周東図書館 中村ユキチさんその2】

周東図書館の外観

小学生の時、私がよく通っていたものの中に図書館があります。といっても、すごく読書が好きで通っていたというわけではなく、親の仕事が終わるまでの時間をつぶすためだったように記憶しています。
そんな理由で通い始めた図書館ですが、学校の図書室とは全く違っていて大好きでした。日当たりがよくて明るく、冬は暖かい暖房がついていて、夏は涼しい。居心地がよくて、静かな館内の空気がとても好きでした。また、大人がいろいろな本を真剣な顔で探したり読んだりしているそばで、自分もおなじように本を読むのは、すこし背伸びした気分にさせてくれました。

中村さんがお気に入りだった図書館のソファー
<図書館内>

配置は変わっていますが、ここのソファーがお気に入りでした。

ちょっと図書館を利用するきっかけとしては邪道かもしれませんが、この”特に読みたい本があるわけでもないけど図書館に通う”というのは後々の私にとても役立ったように思います。

まず、漫画が豊富だったこと。当時の年齢で読むにはちょっと難しいファンタジー漫画などに出会えて、世の中にはもっといろいろおもしろい漫画があるぞ!ということを教えてくれました。「彼方から」(ひかわきょうこ/白泉社)などはここの図書館で出会いました。

そしてティーンズ小説に出会えたこと。少女漫画な表紙に、漫画をそのまま小説にしたようなお話はとても読みやすく、何冊も読みました。特にティーンズハート文庫の「~が聞こえる」シリーズが大好きで、似たようなお話の漫画を描いたりしていました。

あとは、興味のない本にも出会えたこと。ひととおり読みたい本を読んでしまってからは、ちょっと難しいコーナーに出かけて当てずっぽうに本を選んで開いてみるということをしていました。すると案外おもしろい本に出会えるもので、理解は出来なくても世界の広さを教えてくれました。

図書館内部の写真
<図書館内>

当時、この奥のコーナーは大人の領域な気がしてドキドキしました。

振り返ってみると、漫画を描く上のベースはここで育てられたような気もします。
今も帰郷した際に、ネーム(漫画のお話の元になるもの)に行き詰まったりすると図書館に足を運びます。するとあの頃の気持ちがよみがえって、詰んだ暗い気持ちから、どんな世界にもいけるような明るい気持ちになって、またペンを持つ気になれるのです。

中村ユキチ