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景観重要建造物の指定

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月23日更新

景観重要建造物の指定

 景観重要建造物とは、地域の魅力向上と個性ある景観づくりの核となっている建造物が時間の経過とともに形を変え、失われることを防ぎ、周辺の景観が大きく損なわれることがないように、景観法の規定により、景観計画の方針に即し、景観行政団体の長が指定するものです。

 岩国市では、この度、初めて以下の建造物を景観重要建造物として指定いたしました。

1 岩国城

岩国城

概要

指定番号第1号
指定年月日平成29年2月14日
所在地岩国市横山3丁目
所有者岩国市
建築年月日昭和37年3月21日竣工(再建日)
構造鉄筋コンクリート造 地下1階 地上4階 建て

 岩国城は、要害の地・横山の山頂に築いたため別名『横山城』とも呼ばれています。関が原の合戦後、岩国に国替えとなった吉川広家候によって、6年半の歳月(慶長8年・1603年~慶長13年1608年)をかけて築城された城です。横山の山頂に天守閣を築き、その麓に政務を執るための居館を構えます。そこには(横山)上・中級の役付きの武士に住まわせ、錦川を自然の外堀として、対岸の岩国に中・下級武士や町人・職人を住まわせ城下町を作りました。関が原の合戦以後に建てられた山城は珍しく、3層4階(3層の上には物見が置かれていた)の白亜の天守は、4階と物見が各下階より張り出した形をした珍しいもので、エキゾチックな桃山風南蛮造りとなっていました。しかし、江戸幕府の『1国1城の令』により築城からわずか7年(元和元年・1615年)に取り壊されました。

 名橋錦帯橋は、岩国城が横山に築城され横山・岩国の城下町を繋ぐものとして架けられたものなので、その起源である岩国城の姿を見ることができないことに物足りなさを感じて、岩国市民・岩国出身のハワイ在住同胞の方々『ハワイ岩国市人会』・市内各工場などからの多額の募金により、戦後、再建されました。再建にあたっては、東京工業大学教授・藤岡道夫博士が古地図をもとに設計し、山頂要害跡に往時と同様の桃山風南蛮造りの外観復元による4重4層の鉄筋コンクリートで、その位置は、錦帯橋附近や麓からの景観を考えて、旧天守台から南へ50mの場所にあります。

景観的特徴

 岩国城は、錦帯橋附近や麓からの景観を考えて移動されているため、横山・岩国地区から容易に見ることができ、この地区がかつて岩国城下町であったことが一見して分かります。また、この地区の城下町としての町割りや面影が今も残っており、景観計画にこの地区の城下町の景観の継承を市は目指しています。この城は、この地区の景観形成の原点と言えます。

 岩国城は、2006年に『日本名城百選』に選定されました。その際は、市民が主体となり、この城で歴史発表やイベントが行われ、地域の誇りとなっていると言えます。

 岩国城再建を記念して『錦帯橋まつり』が毎年行われ、大名行列や奴道中が横山・岩国地区をねり歩き、市内外から多くの人が訪れ、賑わっており、この城は、地域の新たな景観づくりに貢献していると言えます。

 岩国城は、常日頃から地元の人たちの散策・ジョギングの最終地点、小学生の遠足の休憩場所として市民の憩いの場となっています。また、この城からは、蛇行する錦川・錦帯橋・旧城下町の家並・錦川下流域一帯・瀬戸内海の島々を眺望することができます。市民や観光客に積極的な活用が望まれ、また期待される城と言えます。

2 國安家住宅

國安家住宅

 

 

 

 

 

 

概要

指定番号第2号
指定年月日平成29年2月14日
所在地岩国市岩国1丁目
所有者岩国市
建築年月日嘉永3年(1850年) 平成27年度に外観と内装の改修
構造木造2階 建て

 國安家住宅は、江戸期に髪付け油の製造・販売を営んでいた『松金屋』によって建てられました。婦人の洋装化により『松金屋』は、衰退し、昭和10年國安氏が購入し、醤油製造業を営んでいましたが、大手醤油店の進出により製造業は中止し、以後、國安氏が居住用として所有・利用していましたが、平成26年管理が困難とのことで、市が買い取り、平成27年度に外観及び内装の改修を行ったところです。

 國安家住宅は、客座敷の間、座板裏面に嘉永3年の墨書があることから、その頃に建てられたと想定しています。建物母屋の外観は、切妻造、平入り棧瓦葺き、軒が高く突端に鬼板瓦を中2階建て、大壁造りで全体が防火に強い土壁漆喰塗りで前面に庇を設けています。1階は、南側2.8mの格子を除くとすべて開放可能でぶちょう(撥ね上げ戸)、大戸口を備えていたと考えられます。また、中2階正面壁に空けられた3本の横格子の虫籠窓は、民家には珍しいものです。内部は、通り土間が吹き抜けとなっており、太い梁が縦横に架け渡し、豪壮な構えとなっています。

 建築後幾度か改造されていますが、全体的には旧状を良く保っており、岩国城下町を代表する町家建築の面影を良く留め、平成12年には国の登録有形文化財に登録されています。

景観的特徴

 岩国地区は、町家・商いの中心地として、職住が共存してきた歴史を今に伝えるまちなみや町割りが残されていますが、江戸期を代表する町家建築は、後継者不足や老朽化により取り壊されています。その中にあって、國安家住宅は、岩国城下町を代表する江戸期の町家建築として貴重なもので、多くの町家のあった城下町にふさわしい歴史的な面影を今に伝える代表的な町家の意匠となっています。

 國安家住宅は、錦帯橋の近くにあるため観光客の休憩所・鵜飼や工芸品などの歴史文化を紹介する展示スペース・岩国の地酒や岩国寿司、湯茶等の試食試飲が行われる予定となっており、多くの観光客によって賑わいが生まれることが期待されています。それによって、この地区に新たな景観が作られ、この建物はそれに貢献することが期待されています。

 また、観光客だけでなく、地区の住民の年中行事や活動(とんど祭りなど)などのイベントや催しものが企画・活動が行われる場所、地区の住民の憩いの場所として國安家住宅が積極的に活用されることが期待されています。

岩国城と國安家住宅の位置

案内図